蹴る際に声を上げる理由

キックボクシングで蹴る際に声を上げる理由

こんにちは!

格闘技好きなら見逃せない大晦日の格闘技イベントにて、試合前の煽り映像が流されるのは恒例ですよね。

ある選手は過去の鮮烈なKOシーンであったり、また別の選手は感動的なドキュメンタリー風映像だったりと様々です。

その中には練習中の風景を映したものも多いですが、そこで不思議に思ったことはありませんか?

「なんで蹴ったり打ったりするときに叫んでいるのだろう?」と。

まるで漫画やドラマ、映画の登場人物のように叫んでいるシーンに疑問符を思い浮かべた人も多いのではないでしょうか。

正直なところ、辛すぎて叫んでいるということもなくはないでしょうね。

ただ、声を出すという行為には素晴らしいメリットがあったのです。

それは、パフォーマンスの向上です。

これには考えられる理由が二つあり、一つは身体を余すことなく使える点です。

どういうことかと申しますと、声を出す、叫ぶという行為は急激に息を吐くということです。その際に、腹横筋という胴体の中でもかなり深いところにあるインナーマッスルがはたらきます。腹横筋は体軸のバランスをとる際には必要不可欠な筋肉ですので、声を出すという行為腹横筋をはたらかせ、どっしりとバランスの取れた体勢でより強い力を挙脚に伝えられる、という効果が見込めます。

もう一つは、『シャウト効果』という現象の効果を狙える点です。

『シャウト(shout=叫ぶ)効果』とは、パワーを発揮する際に声を発することで、最大出力を制限するリミッターを外せるという効果のことです。

陸上競技の投擲種目で、叫んでいる選手を見ませんか?

あれは『シャウト効果』を狙ったものだと推測されます。

格闘技や球技など、瞬間的にパワーを発揮する競技においては、「ウアアアッ!」と声を出し続けるよりも、「ハッ!」とか「シャッ!」、「オラッ!」というふうに短く切った声を上げる方が効率的だと言われています。

つなみに、発声する場合はア段かイ段かウ段が良いそうですよ。

全然関係ないんですけど、僕は過去にシャウトとデスボイスに憧れて、酒焼けで喉を潰そうとしていた時期があります。