今から丁度、二週間後の5月19日、この日は『ボクシング記念日』と言って、ボクシングをしている日本人にとっては大変おめでたい記念日なんです。
Wikipediaにも載っているほどです。
どんな記念日かご存じですか?
1952年に白井義男氏が当時ボクシングフライ級世界チャンピオンであったダド・マリノ氏のベルトに挑戦しました。
そしてこの試合に見事勝利し、日本初のボクシング世界チャンピオンの座についた記念日なのです。
日本プロボクシング協会は、5月19日を正式に『ボクシング記念日』として制定しています。
このボクシング界における白井義男氏の偉業については、小説家並びに熱狂的なボクシングファンとして有名な百田尚樹氏が執筆した、『「黄金のバンダム」を破った男』にて語られています(本作品はあくまでファイティング原田氏に焦点を当てたもの)。
白井義男氏は太平洋戦争を生き抜き、ボクシング選手としての全盛期を戦争に奪われながら、当時の低レベルだった日本ボクシングを大躍進させた、まさにボクシング界の偉人です。
ボクシングをしない方の知名度は高くないかもしれませんが、白井義男氏がいなければ現在の世界に名だたる日本人プロボクサーも生まれていなかったのではないか、というくらいに日本ボクシング界において重要な人物なのです。
多団体、各階級にて世界チャンピオンの乱立する現在に比べ、当時のボクシング世界チャンピオンという価値は一層格式高いものでした。
結果的にボクシングの引退試合となった最後の試合のテレビ中継では最高視聴率96.1%を記録。
これはテレビ放送の視聴率の中でも歴代最高の数字です。
そして彼は、ボクシングの指導者としても素晴らしい言葉を残しています。
彼はボクシングのことを『健全なるスポーツ』であるべきだと言い、決してただの殴り合いではないと仰っています。
現在でこそ当たり前だと感じるかもしれませんが、当時のボクシングは我慢比べ的な要素が強く、「打たれても打つ」というボクシング観が横行していたのです。
そんなボクシング界の風潮を否定し、選手としても指導者としても素晴らしい教えを残した白井義男は偉人というカテゴリーに置かれても、なんら違和感など無い人物でしょう。
そんな過去の大偉人を構え、ボクシング記念日はみんなでボクシングをしませんか?
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