基本の構え方を解説

ボクシングの基本

ボクシングの基本として構え方を解説していきます。

ボクサーのスタイルや得手不得手に合わせて様々なフォームがあるのですが、今回は基本的なフォームを紹介します。

まずは基本をマスターしてから、徐々に自分に合わせたものに変えていくのがいいでしょう。

 

今回の記事は右利き(オーソドックススタイル)として書いていきます。

左利き(サウスポースタイル)の方はこの反対だと考えていただければ大丈夫です。

ボクシングの基本姿勢

ボクシングの基本姿勢を覚える際は、できれば大きな鏡の前でおこなうのが好ましいです。

ちゃんとできているか鏡で自分の姿を確認しながら覚えることができます。

ボクシングジムには大きな鏡を設置しているところが多いので確認しながら練習しやすいですね。

 

1.ボクシングのスタンスの基本

まず足を開きます。

足幅は拳ふたつ分ぐらい空けておきます。

左足を2足分ほど前に出します。

そしたら両足のつま先を斜め45度右に向けましょう。

そして少し腰を落とします。

股関節を曲げるようなイメージです。

これがボクシングの基本のスタンスとなります。

 

2.ボクシングの手の位置(ガード)の基本

左手はこめかみ、右手はアゴのところに置きます。

これが基本の構え方です。

手と顔はくっついていてオーケーです。

疲れてくるとこの両手の位置が下がってきて、顔面にパンチをもらいやすくなってしまいます。

最初の内はずっと構えているだけでもしんどいものですが、練習中も1ラウンド3分間両手を上げ続けることを意識しましょう。

実際のスパーリングや試合でも、相手のパンチが届く距離では常にこの位置で構えます。

 

3.ボクシングのリズムの取り方の基本

スタンスと手の位置を覚えたら、その場でリズムをとっていきます。

前に重心を乗せるときは右足のかかとを浮かせる。

後ろに重心を乗せるときは左足のかかとを浮かせる。

これを交互におこなうことでリズムをとります。

ボクシングではパンチをしないときもこうやってリズムをとっておきます。

そうすることで相手のどんな動きにも素早く反応することができます。

リズムをとると聞くと「ダンスとかそういうのダメなんだよなあ」と苦手意識を持つ人もいらっしゃると思います。

ですが安心してください。

普段は全然リズム感がないというボクサーはわりといっぱいいます(笑)

基本姿勢の動きにパンチをくっつける

1.左ジャブの基本

ボクシングの基本の攻撃である左ジャブは、後ろ重心で左足のかかとが浮くタイミングで打ちます。

こめかみにつけた左手をまっすぐ前方に伸ばしていき、伸び切ると同時に内旋(内側にひねる動作)させて手をグッと握ります。

このとき身体は右にひねっています。

背中を相手に見せるぐらいのイメージで右にひねりましょう。

左手を戻すときは元々あったこめかみのところにまっすぐ戻してきます。

右手は常にあごをガードしておきます。

 

2.右ストレートの基本

右ストレートはジャブとは反対で、前に重心を乗せて右足のかかとを浮かせて打ちます。

あごにつけた右手をまっすぐ前方に伸ばしていき、伸び切ると同時に内旋させて手をグッと握ります。

身体は左にひねります。

下半身をひねり、腰をひねり、最後の最後に右手が出てくるといったイメージです。

身体の使い方は野球のスローイング動作などにも似ていますね。

右手を戻すときは元々あったあごのところにまっすぐ戻します。

左手は常にこめかみをガードです。

 

3.ワンツーの基本

左ジャブから右ストレートに繋げるのがワンツーです。

まずジャブを打ち、左手を戻しながら同時に右ストレートを打ちます。

戻すと同時に、というところが重要なポイントです。

体重移動もそれぞれの基本と同じで、ジャブで後ろに、ストレートで前に体重を乗せます。

 

 

基本的なパンチの際の悪い例としてはガチガチに力が入ってしまうことです。

構えているときからずっと力が入りっぱなしだと、スピードがなくなってしまいます。

また、相手から見てもパンチを打とうとしてるのがバレバレで避けられたりカウンターを狙われやすくなるのです。

基本はリラックスして、パンチの瞬間、踏み込む瞬間だけ瞬発的にグッと力を入れるのが大事です。

前後左右への動きの基本

ボクシングの基本としてはステップワークも重要です。

前方・左方向に動くときは左脚から、後方・右方向へ動くときは右脚から動かします。

動きたい方向に近い方の脚から動かすというふうに覚えて頂くとわかりやすいです。

 

素早く動く際は動きたい方向から遠い方の足で地面を蹴って跳びます。

前方に跳ぶ際は右足で地面を蹴って左足から着地する感じですね。

このとき低く速く遠くまで跳ぶことを練習すれば実戦でもかなり役立ちます。

前方に跳ぶのに合わせてジャブを出します。

こうすることで遠い距離からでも相手にパンチを当てることができます。

さらに右ストレートに繋げてワンツーもいいですね。

 

こういった基本のステップはボクシングのラウンド中は常におこなっています。

というのも、相手にパンチを打ったらそこから動かないと反撃をもらってしまいます。

相手にはパンチを当てたいけど自分は殴られたくないですよね。

そのため相手にパンチを打ったら、左右あるいは後ろに素早く動いて反撃を防ぎます。

動く方向としてはオーソドックススタイルの人は左、サウスポースタイルの人は右が動きやすいです。

後ろに移動するのもアリなのですが、後ろ方向だけではすぐ相手に追いつかれてしまいます。

後ろに動く自分より前に動く相手の方が絶対速いですからね。

バックステップ(後ろ)⇒サイドステップ(左)⇒サイドステップ(左)といった感じで動けると、相手から距離をとりつつ横に動いて反撃を防ぐことができます。

 

 

ボクシングのステップの際に気をつけることとしてはスタンス幅です。

不慣れなあいだは移動していくうちに基本のスタンス幅より狭くなったり広くなったりしてしまうのです。

こうなると次の動きがしにくくなったり、強いパンチが打てなくなってしまいます。

 

また、両足が一直線上に揃ってしまったり、交差するようなかたちになってしまうのもよくないです。

動きにくいのはもちろん、バランスも崩してしまいます。

 

前後左右どこに動いても常に一定のスタンス幅を保てるように鏡を見ながら反復練習をしましょう。

最初は意識しても幅が変わってしまいがちですが、慣れてくれば無意識に動いても同じステップ幅をキープできるようになりますよ。

構え方のバリエーション

ボクシングでは基本姿勢以外にどんな構え方があるのか?さらっと紹介しておきましょう。

 

1.ピーカブースタイル

両腕を顔の前で揃えます。

顔面への防御を固めてどんどん前へ出ていくといったいわゆるインファイトボクサーの一種。

ボディの防御はあまりできないので、元々ボディをもらいにくい小柄な選手に向いています。

マイク・タイソンさんがこのスタイルで有名ですね。

マイク・タイソンさんを小柄と言うのは違和感があるかもしれませんが、ボクシングにおいてヘビー級の中では身長は低い方で自分よりも身長の高い相手と戦うことがほとんどでした。

 

2.デトロイトスタイル(ヒットマンスタイル)

左手をお腹あたりにだらんと下げて構えます。

フロイドメイウェザージュニア選手が得意なL字ガードなどもこのスタイルですね。

相手と距離をとって闘ういわゆるアウトボクサーの一種。

高身長で反射神経に優れていたりリーチが長いボクサーに向いています。

トーマス・ハーンズさんが有名です。

ヒットマンスタイルでフリッカージャブを武器に大活躍しました。

 

 

ボクシングにおいてどんなスタイルが自分に合っているかはやってみないと分かりません。

自分の腕のリーチが長いのか短いのかも知らない人がほとんどでしょう。

最初は基本に忠実に、そしてスパーリングなどの実戦練習を重ねながら「もっとこうしたほうが自分には合ってるんじゃないか?」と試行錯誤しながら自分だけのスタイルを見つけだすのです。










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コメント: 3
  • #1

    オーリ (金曜日, 29 9月 2023 14:06)

    すごいです!

  • #2

    ぽん吉 (水曜日, 27 3月 2024 20:22)

    すごく分かりやすくてオススメです!

  • #3

    塚元斗夢 (水曜日, 27 3月 2024 23:25)

    ぽん吉さん 》》ありがとうございます(*^^*)