ボクシングで計量失敗してしまったらどうなるのか解説していきます。
ボクシングでは計量があり、前日計量の時点で定められている規定体重より軽い状態でないといけません。
ではもし計量に失敗し、規定体重よりオーバーしてしまった場合はどうなるのでしょう?
これは場合にもよりますが中止あるいはなにかしらの条件を加えたうえでの試合となります。
なぜかというとボクシングは細かく階級が分かれていることからも分かるように体重で大きく有利不利が変わってしまいます。
2kg違うだけでもひとつ階級が変わってしまうのです。
そのため体重差がありすぎると危険と判断され中止といった感じです。
しかしプロボクシングは興行なので中止にはしたくない事情もあります。
みんながその試合を観に来ているのに中止となったら観客は大ブーイングですし、だからといって返金するわけにもいきません。
その為なんらかの条件を加えたうえで試合をするということが多いです。
一般的にはファイトマネーの没収や罰金などですね。
また、タイトルマッチでチャンピオンが計量クリアできなかった場合は王座剥奪となり、仮に勝っても王座返り咲きとはならず、挑戦者が勝った場合のみチャンピオンとして認められます。挑戦者が計量クリアできなかった場合はこの逆ですね。
実際にあった計量失敗例
ボクシングの計量失敗と聞いて最初に思い浮かべるのはやはり『悪童』ことルイス・ネリ選手でしょう。
事件が起きたのは2018年3月1日におこなわれた山中慎介対ルイス・ネリの世界タイトル戦です。
バンタム級の体重制限は53.5kgなのですが、ネリ選手の計量で表示された体重はなんと55.8kg。
2.3kgもオーバーしていたのです。
これはもう体重を落とす気がなかったとしか思えない数字です。
その後猶予として2時間後に再計量がおこなわれましたが、これも54.8kgで1.3kgオーバー。
この時点で当時チャンピオンだったネリ選手は王座剥奪となりました。
山中選手もこの計量結果を聞いて「ふざけるな」と涙を流しました。
というのもこの2人には因縁があり、前年に当時チャンピオンだった山中選手をネリ選手が倒し新王者となったのです。
しかしその後ネリ選手がドーピング検査に引っかかるなどいざこざがありました。
山中選手は前年からこの試合に懸けていて「勝っても負けてもこの試合で最後」のつもりで臨んでいたそうです。
それだけにこのような形は気持ちの整理もつかなかったことでしょう。
ちなみにこの試合は計量失敗という結果を踏まえてネリ選手が勝つか引き分けの場合は王座空位に、山中選手が勝てば新王者になるという条件でおこなわれました。
ですが結果は残念ながらネリ選手の2ラウンドTKO勝ち。
画像はその際のものですが、自分が計量失敗していたのに勝ってここまで喜べるのはそれはそれで凄いですね…。
もしネリ選手が計量に成功していたとしても結果は変わらなかったかもしれません。
ですが違う結果になっていたかもしれません。
計量失敗するとそんなふうにケチがついてしまいますし、この結果が対戦相手の人生を変えてしまうことだってあります。
たしかに減量は大変だと思いますが、どんな理由があってもプロボクサーである以上しっかりとルールは守ってほしいものです。
余談ですがネリ選手は計量失敗の常習犯で、翌年にも計量失敗で試合が中止になりました。
他にも1回目の計量に失敗し、2回目の再計量でなんとかクリアといったことも何度もあります。
アンチが多いヒールボクサーは何人もいますが彼らは皆ルールは守ります。
そのためアンチが多い分ファンも多いです。
ですが当然のルールさえ守れないのなら、プロとは言えません。
最大でなんキロ体重オーバーした選手がいる?
計量失敗した選手で最大なんキロ体重超過してしまった人がいたのでしょう?
総合格闘技も入れたら多分コレです。
『ギャビ・ガルシア選手の12.7kgオーバー』
いやもう最初から試合する気ないやん(笑)
ちなみに体重は95kgリミットでした。
対戦相手の神取忍選手は73.75kgでクリア。
いや、それはそれで軽すぎる気もしますけどね?笑
この試合はさすがに危険ということで中止になりました。
まあそうですよね。
そもそもこの対戦カードが組まれたこと自体がメチャクチャな気もしますが…。
仮に計量をクリアしたとしても体重は20kg差で、年齢もギャビ・ガルシア選手の32歳に対して神取選手は53歳ですしね。
正直危険な体格差・年齢差ですよね。
もしかしたらギャビガルシア選手も本当に試合をしたくなかったのかもしれませんね。
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