ここ数年「二刀流」という言葉がよく使われるようになりましたね。
きっかけはプロ野球の大谷翔平選手が投手と野手の「二刀流」と言われ始めてからでしょうか。
それから野球に限らずなにかとなにかを同時に行ったりすることを「二刀流」と呼ばれるようになりました。
さて格闘技で「二刀流」の選手はいるのでしょうか?
「ボクシングからキックボクシングに転向する」「キックボクシングから総合格闘技に転向する」ということはありますが、これらは同時に行っているわけではないので「二刀流」とは呼べないでしょう。
日本ではボクシングと他の格闘技の二刀流というのは正直難しいです。
というのも日本のプロボクシングはJBC(日本ボクシングコミッション)という団体が取り仕切っているのですが、プロボクサーが他競技に参戦するのを良しとしない風潮があり、他のプロ格闘技に参戦した場合ボクシング界への復帰を認めない、つまり永久追放という措置も。
そのため日本ではボクシングと他の格闘技の両立は難しいですが、タイなどではムエタイとボクシングの二刀流の選手はいるようです。なんでも普段はムエタイの試合をしながら、ボクシングの試合が決まったらボクシングの練習をするのだとか。ルールも違うのに凄いですよね。
他に日本であるのはキックボクシングの選手が総合格闘技の試合に出たり、あるいはその逆のパターンでしょうか。
みなさんの記憶にもよく刻まれているだろう試合は魔裟斗選手対山本”KID”徳郁選手の試合でしょう。
総合格闘技のスターであるKID選手がキックボクシングのスターである魔裟斗選手にキックボクシングで挑むといった試合で、1RでKID選手が魔裟斗選手からダウンを奪ったシーンは衝撃的でした。
最近では堀口恭司選手が那須川天心選手にキックボクシングルールで挑むという試合もありましたね。
逆に那須川天心選手も総合格闘技の試合に出場したことがあります。
しかしいずれも、その試合だけの特別参戦といった感じで試合後はそれぞれの主戦場に戦いの場を戻しました。
やはりルールが違うとまったくの別競技なので、それを両立しそして結果を残すというのは並大抵のことではないのでしょう。
しかし野球の大谷翔平選手もずっとそう言われてきた常識を覆したのですから、格闘技界にもそんな規格外の大物が現れる日もそう遠くはないのかもしれません。
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